FOMC直後のドルの動き(2022年12月15日)

2022年12月15日

 FOMCでは予想通り3.75-4.00%から4.25-4.50%に0.50%利上げでしたが、同時に公表された政策金利見通し(ドット・チャート)で2023年末時点の中央値が5.125%(5.00-5.25%)と前回の4.625%(4.50-4.75%)から引き上げられたことで金融引き締めの長期化が意識されてドルが買われました。
しかしその後のパウエルFRB議長会見の「政策決定はすべて最新のデータ次第」「十分抑制的な金利水準に近づきつつある」との発言を受けて米長期金利が低下し、ドルは売られてNYクローズとなりました。

 

結果
3.75-4.00%から4.25-4.50%に0.50%の利上げ

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2022年12月15日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間は19:00に「日銀は来年4月に発足する新体制下で金融政策の点検や検証を実施する可能性がある」との一部報道を受けて円が買われて135.21から134.48まで下落し、そこからは135.00近辺での揉み合いが続いて04:00のFOMC声明の時は134.78でした。
発表直後に同時に公表された政策金利見通しが市場の想定である5%近辺を上回ったことで金融引き締めの長期化への思惑からドルが買われて134.78から135.89まで急伸し、04:30には135.99まで更に上昇しましたが、パウエルFRB議長会見で「政策決定はすべて最新のデータ次第」「十分抑制的な金利水準に近づきつつある」との発言を受けてドル売りとなり05:20には134.96まで下落し、135.48でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間は1.0620-70で上下し、04:00のFOMC声明の時は1.0676でした。
発表直後にドル買いで1.0675から1.0627まで下落し、04:30には1.0621までさらに下落しましたが、パウエルFRB議長会見からドル売りの流れとなったため逆に上げ出して05:10には1.0695まで上昇し、1.0683でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC声明発表直後はFOMCメンバーの政策金利見通しで2023年末の予想が9月の4.6%から5.1%に引き上げられたため債券が売られて利回りは上昇しましたが、すぐに買い戻して利回りは低下して3.481%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   33,966.35(-142.29)
NASDAQ   11,170.89(-85.93)
・昨日のNY株は朝方からダウ・ナス共にプラス圏で推移していましたが、FOMCで市場予想通り0.50%の利上げでしたがFOMCメンバーによる政策金利見通しが2023年末の予想が9月の4.6%から5.1%に引き上げられて市場の想定を上回ったことで金融引き締めの長期化への懸念が高まり急速に売られてダウは一時400ドル超下落し、$142安で引け、ナスも 0.76%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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