FOMC直後のドルの動き(2024年5月2日)

 

2024年5月2日

・FOMCでは予想通りFFレートの誘導目標を5.25-5.50%、国債の保有残高の圧縮ペースについて6月から上限額を従来の月600億ドルから同250億ドルにするとして量的引き締め(QT)の減速を明らかとしました。
発表後にドルは売られ、また05:10に日本政府・日銀による為替介入と思われる円買い・ドル売りでドル円は157.52から05:45には152.97まで455pipsの大急落となりました。

 

結果
5.25-5.50%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2024年5月2日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間は157.70-98での小動きが続き、23:00の4月ISM製造業景況指数と3月JOLT求人件数が予想を下回ったため157.37まで下落し、そこからは157.60近辺での小動きが続いて03:00のFOMCの時は157.62でした。
発表直後に157.32-75で振った後、パウエルFRB議長会見で「インフレは依然として高すぎる」「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」と警戒されていた利上げの可能性を否定したことでドルが売られて03:50には156.98まで下落しました。
その後再び上げ出して05:00に157.58まで上昇しましたが、05:10に日本政府・日銀による為替介入と思われる円買い・ドル売りで爆速に下げ出して157.52から05:45には152.97まで455pipsの大急落し、154.40でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤はジリ上げとなり17:00の1.0660から22:00には1.0685まで上昇し、23:00の米指標後には1.0691まで上昇し、03:00は1.0675でした。
発表直後に1.0670-95で振った後、パウエルFRB議長会見後からドル売りで03:50には1.0732まで上昇しました。
その後ドル買いで05:10には1.0686まで下落し、1.0717でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC後のパウエルFRB議長会見で「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」などと発言したことでタカ派的な内容ではないとの受け止めから債権が買われて利回りは低下しましたが、引けにかけては逆に債券が売られて利回りは上昇し、4.632%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   37,903.29(+87.37)
NASDAQ   15,605.48(-52.34)
・昨日は朝方発表された4月ISM製造業景況指数と3月JOLT求人件数が予想を下回ったため長期金利が低下したことと前日にダウが今年最大の下げ幅を記録していたことで自律反発を見込んだ買いが入り、堅調に推移していました。
FOMCでは予想通り政策金利据え置き、利下げが遅れる可能性を示唆したもののパウエルFRB議長が「次の行動が利上げになる可能性が少ない」としたため利上げへの懸念が後退してダウ・ナス共に上昇しましたが、引けにかけては朝方発表された指標をスタグフレーションへの懸念を招くとの思惑から売りが強まり、ダウは$87高、ナスは0.33%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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