日銀政策金利発表後の東京時間のドル円の動き(2022年9月22日)

2022年9月22日

・本日の日銀金融政策決定会合で政策金利は予想通りの現状維持でしたが、市場予想に反して新型コロナウイルスの感染に対応した金融支援特別オペを再延長すると決定したことで日本国債の利回りが上昇してドル円は急落しましたが、すぐに戻してからは144.50-145.00での高値圏で推移して15時となりました。
 また神田財務官が「過度な変動や無秩序な動きは、容認できない」「あらゆる手段を排除せず、対応できる準備」「介入はまだやっていないが、ステルスでやる場合もある」「必要な時は必ず介入することになる」などの発言がありましたが、円相場への影響は限定的でした。

・本日早朝のFOMCで予想通り0.75%の利上げの3.00-3.25%へ引き上げ、インフレ抑制に向けて今後も利上げを続ける方針を示したことで米10年債利回りが上昇し、ドルが買われました。
 パウエルFRB議長会見でインフレ抑制に向けて「仕事が終わるまで(金融引き締めを)続ける」との考えを改めて強調したことで米10年債利回りは低下してドル売りになりましたが、その後は再びドルが買われました。
また金利上昇と米景気の悪化への懸念からNY株は売られて大幅安で引けました。

 

日銀金融政策決定会合の結果
11:51 現状維持

 

本日早朝のFOMC結果
2.25-2.50%から3.00-3.25%に0.75%の利上げ

★FOMC直後のドルの動きは、FOMC直後のドルの動き(2022年9月22日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・欧州時間序盤は米10年債利回りの上昇によりドルが買われて17:00の143.74から02:00には144.40まで上昇し、03:00のFOMC声明の時は144.21でした。
発表直後に144.21から144.69まで急伸しましたが、パウエルFRB議長会見で「今後の利上げペースは経済データ次第」「いつか利上げペースを落とすのが適切になるだろう」などの発言を受けて米10年債利回りが低下に転じたためドル売りとなり03:50には143.36まで急落しました。
しかしその後は再びドル買いの流れとなって144.04でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると144.10-55での上下を繰り返し、11:51の日銀決定会合の発表の時は144.44でした。
発表直後に144.44から145.29まで急伸した後、143.48まで急落しましたがすぐに戻して、その後は144.50-145.00で上下し、14:40に145.00を抜けて144.93で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは15:30時点)
・欧州時間序盤は米10年債利回りの上昇によるドル買いとウクライナ情勢で「プーチン露大統領は軍の部分動員令に署名した」との報道を受けたユーロ売りで17:00の0.9910から00:10には0.9866まで下落し、03:00は0.9872でした。
発表直後に0.9872から0.9812まで急落した後、パウエルFRB議長会見からのドル売りで03:50に0.9910まで上昇しましたが、その後は再びドル売りで下落し、0.9839でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると0.9800-25での小動きがしばらく続き、午後になると0.9820-40での小動きが続いて、0.9824で15時となりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

日本国債(チャートは15:00時点)
・日銀金融政策決定会合で大規模な金融緩和策を維持、また市場予想に反して新型コロナウイルスの感染に対応した金融支援特別オペを再延長すると決定したことで債券が買われて利回りは低下し、11:30の148.32から13:00には148.84まで上昇し、148.69で15時となりました。

左:日本国債先物-15分足 右:日本国債先物-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   30,183.78(-522.45)
NASDAQ   11,220.19(-204.86)
・早朝のFOMCで予想通り0.75%の利上げ、またFRBのスタッフ予測で金利見通しが大幅に引き上げられ金利先高観が強まったことによる売りと景気後退リスクの高まりによる売りで引けにかけて下げ幅を広げ、ダウは$522安、ナスは1.79%の大幅安となりました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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