米雇用統計発表後のドルの動き(2022年3月5日)

 

 

2022年3月5日

 2月雇用統計は非農業雇用者数が予想の40.0万人増を上回る67.8万人増、失業率は予想の3.9%から改善した3.8%、平均時給は前月比、前年同月比共に予想を下回る結果となりました。
ウクライナ情勢の緊迫化が日増しに悪化していることに市場の注目は集まっていたため、今回の雇用統計への反応は限定でした。

・ドル円は22:30の雇用統計では大きな反応はありませんでしたが、NYタイムに入るとウクライナ情勢の緊迫化を受けてリスク回避の円買いの流れとなり23:30の115.40から01:50には114.64まで76pips下落し、その後は114.80近辺での揉み合いが続いて114.85でNYクローズとなりました。

・ユーロドルは欧州時間序盤はロシア軍がウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポリージャ原子力発電所を砲撃して制圧するなどウクライナ情勢が悪化していることでユーロ圏経済の物価上昇とスタグフレーションへの懸念が強まってユーロ売りの流れとなり、16:00の1.1014から22:50には1.0885まで129pips下落し、その後は1.0900-40での揉み合いが続いて、1.0930でNYクローズとなりました。
また市場の注目がウクライナ情勢へ集まっていたため、雇用統計への反応は限定的でした。

・米国10年債権利回りは2月雇用統計の結果を受けた反応は限定的でしたが、ウクライナ情勢の一段の緊迫化で、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まって利回りは低下し、1.737%でNYクローズとなりました。

・昨日のNY株はロシア軍がウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所を砲撃して制圧するなど軍事攻撃が激化し、世界経済を悪化させる懸念で朝方から軟調に推移して、ダウは$179安、ナスは1.66%安で引けました。
また2月米雇用統計で非農業雇用者数は予想を上回り、平均時給は予想を下回りましたが、米金融政策の見通しを変えるほどの結果ではなかったとの見方から反応は限定的でした。

結果
22:30 2月非農業部門雇用者数 予想:+40.0万人 結果:+67.8万人 (前回:+46.7万人 修正値:+48.1万人)
22:30 2月失業率 予想:3.9% 結果:3.8% (前回:4.0%)
22:30 2月平均時給 (前月比) 予想:+0.5% 結果:+0.0% (前回:+0.7% 修正値:+0.6%)
22:30 2月平均時給 (前年同月比) 予想:+5.8% 結果:+5.1% (前回:+5.7% 修正値:+5.5%)

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤は115.30-55で上下し、22:30の雇用統計では大きな反応はありませんでしたが、NYタイムに入るとウクライナ情勢の緊迫化を受けてリスク回避の円買いの流れとなり23:30の115.40から01:50には114.64まで76pips下落し、その後は114.80近辺での揉み合いが続いて114.85でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤はロシア軍がウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポリージャ原子力発電所を砲撃して制圧するなどウクライナ情勢が悪化していることでユーロ圏経済の物価上昇とスタグフレーションへの懸念が強まってユーロ売りの流れとなり、16:00の1.1014から22:50には1.0885まで129pips下落し、その後は1.0900-40での揉み合いが続いて、1.0930でNYクローズとなりました。
また市場の注目がウクライナ情勢へ集まっていたため、雇用統計への反応は限定的でした。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
・2月雇用統計の結果を受けた反応は限定的でしたが、ウクライナ情勢の一段の緊迫化で、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まって利回りは低下し、1.737%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW   33,614.80(-179.86)
NASDAQ   13,313.44(-224.50)
・昨日のNY株はロシア軍がウクライナ南部にある欧州最大規模のザポリージャ原子力発電所を砲撃して制圧するなど軍事攻撃が激化し、世界経済を悪化させる懸念で朝方から軟調に推移して、ダウは$179安、ナスは1.66%安で引けました。
また2月米雇用統計で非農業雇用者数は予想を上回り、平均時給は予想を下回りましたが、米金融政策の見通しを変えるほどの結果ではなかったとの見方から反応は限定的でした。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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