2021年3月18日
FOMCでは市場予想通りFF金利の誘導目標を0.00-0.25%に据え置きを全会一致で決定し、声明では経済活動と雇用について「回復ペースが穏やかになった後、最近は上向いてきた」と認識を示し、インフレについては前回の「弱い需要と先の原油価格の下落は消費者物価の上昇を抑えている」との文言を削除して「引き続き2%を下回っている」との内容で、発表直後にドル売りとなりました。
声明文発表後の会見でパウエルFRB議長が「全体的なインフレ率は2%の目標を下回っている」「一時的にインフレ率が2%を超えたとしても利上げの要件を満たさない」「テーパリング議論を始める時ではない」との見解を示したためドル売りが継続したままNYクローズとなりました。
結果
0.00-0.25%で据え置き
★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年3月18日)の記事に載せています。
ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間は109.00-25で上下していましたが、NYタイムに入ると米長期金利の上昇を受けてドル買いが強まり01:15には109.32まで上昇しました。
FOMCで米早期利上げ観測が後退したことで急速にドル売りとなり声明文発表直後の03:00に109.24から108.91まで急落し、その後もドル売りの流れが続いて04:30には108.74まで下落し、108.85でNYクローズとなりました。
ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間とNYタイム序盤は1.1890-1.1915で上下していましたが、FOMC声明発表直後からドル売りとなったため、03:00の1.1907から03:45には1.1985まで急伸し、その後は1.1980近辺での揉み合いが続いて、1.1980でNYクローズとなりました。
米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC前のNY市場開場後に1.687%まで利回りが上昇しましたが、FOMCで超緩和的金融政策の長期化が示されたため債券が買われて利回りは低下し、1.646%でNYクローズとなりました。
左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
昨日のNY株式市場
NY DOW 33,015.37(+180.42)
NASDAQ 13,525.20(+53.63)
・FOMCで2023年末まで利上げがないことやパウエルFRB議長が緩和的金融政策の変更の条件としてインフレ率が2%を十分に上回った状態が続くことが必要としたことで03:00のFOMC声明発表直後から急伸し、その後は高値圏を維持してダウは33,000ドルを突破して$189高で史上最高値を更新し、ナスは0.40%高で引けました。