FOMC直後のドルの動き(2021年1月28日)

2021年1月28日

 FOMC前に欧州株やダウ平均が一時730ドル超下落など大幅下落を受けて欧州時間からリスク回避によるドル買いの流れが続きました。
 FOMCでは0.00-0.25%に据え置きで、声明で「経済活動や雇用の回復ペースはここ数カ月に鈍化しており、弱さはパンデミックで最も大きな打撃を受けたセクターに集中している」「FRBはこの厳しい状況で米経済を支援し、最大雇用と物価安定の目標を達成するために、あらゆる手段を活用することに注力している」と改めて表明し、パウエルFRB議長会見で「今後の道筋は非常に不確実なまま」としながらも、「一部の動きは年内の見通し改善を示唆」「下期の力強い経済見通しを支持する有望な証拠ある」などと発言した。テーパリングの議論については「時期尚早」とし、「時期が来たならば事前に検討することを話す」と発言しましたが、大きな反応はありませんでした。

 

結果
0.00-0.25%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年1月28日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間は欧州株価の大幅下落を受けてリスク・オフのドル買いが強まり17:00の103.67から23:50には104.17まで上昇し、NYタイムに入ると104.00-20での揉み合いが続き、104.09でNYクローズとなりました。
またFOMCでは0.00-0.25%に据え置きで、声明で「経済活動や雇用の回復ペースはここ数カ月に鈍化しており、弱さはパンデミックで最も大きな打撃を受けたセクターに集中している」「FRBはこの厳しい状況で米経済を支援し、最大雇用と物価安定の目標を達成するために、あらゆる手段を活用することに注力している」と改めて表明し、パウエルFRB議長会見で「今後の道筋は非常に不確実なまま」としながらも、「一部の動きは年内の見通し改善を示唆」「下期の力強い経済見通しを支持する有望な証拠ある」などと発言した。テーパリングの議論については「時期尚早」とし、「時期が来たならば事前に検討することを話す」と発言しましたが、大きな反応はありませんでした。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間に入ると欧州株価の大幅下落や独政府が2021年成長見通しを従来の4.4%から3.0%に引き下げたこと、また「欧州中央銀行(ECB)当局者らは市場がECBによる利下げの可能性を過小評価していると認識」との一部報道を受けてリスク・オフのドル買いが強まり17:00の1.2154から23:40には1.2058まで96pips下落し、NYタイムに入ると反転して04:00に1.2128まで戻し、1.2111でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
・19:30に1.048%まで上昇しましたが、欧米の株式相場が軟調に推移したことを受けて下げ出して23:30には1.004%まで低下し、NYタイムはFOMCの影響はほとんどなく1.010-23で上下し、1.013%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  30,303.17(-633.87)
NASDAQ  13,270.60(-355.47)
・ボーイングが2020年10-12月期決算で最終赤字が前年同期の8倍に膨らんだため4%下げたことやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が決算発表時に「年前半は半導体の供給不足が続く」との見通しを会社が示したことで6%強下落し、インテルやエヌビディアなどの半導体株にも売りが出たことでダウ・ナスともに今年最大の下げ幅となり、ダウは$633安、ナスは2.61%安で引けました。
またFOMCは予想通り現状維持の内容で相場への影響は限定的でした。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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