2020年9月17日
FOMC声明では予想通りFFレート誘導目標を0.00-0.25%で据え置きで、金利見通しをゼロ金利維持の期間を前回の2022年から2023年まで延長し、また「リスクが生じた場合には適切に金融政策のスタンスを調整する用意」と緩和スタンスを継続する姿勢を示しました。
パウエルFRB議長会見で現行の資産購入規模が適切であるとしてイールドカーブ・コントロール(YCC)やマイナス金利について言及しなかったこと、また「現行のガイダンスは極めて強力」との考えを示しました。
FOMC後はドル買い・債券売り・株売りの流れとなりました。
結果
0.00-0.25%で据え置き
★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2020年9月17日)の記事に載せています。
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ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間はFOMCでのハト派的な内容になることを警戒して欧州時間から円高・ドル安が進み、16:00の105.38から22:10には7月31日以来の安値となる104.80まで下落しました。
27:00のFOMC声明発表直後に104.79-105.07で振った後、パウエルFRB議長で追加緩和について踏み込んだ発言がなかったことでドル買いが強まり03:50に105.14まで上昇しましたが、NY株がFOMC後に軟調に推移していたため円買いに押されて109.98でNYクローズとなりました。
ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間はECBの追加緩和への思惑からユーロ売りの流れとなり16:00の1.1849から23:30には1.1809まで下落し、FOMC声明発表直後にドル売りで1.1854まで上昇しましたが、その後はドル買いの流れで下落基調となり03:50には1.1786まで下落し、1.1815でNYクローズとなりました。
米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMCでゼロ金利政策見通しを2023年まで延長でハト派色の強い内容でしたが想定の範囲内として売られ、またパウエルFRB議長から追加緩和について踏み込んだ発言がなかったことで一段の売り材料となり、利回りは上昇して0.699%でNYクローズとなりました。
左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
昨日のNY株式市場
NY DOW 28,032.38(+36.78)
NASDAQ 11,050.47(-139.86)
・朝方からFOMCでのハト派姿勢を期待して、寄り付きから堅調に推移し、FOMC声明で予想通りFFレート誘導目標を0.00-0.25%で据え置きで金利見通しをゼロ金利維持の期間を前回の2022年から2023年まで延長、「リスクが生じた場合には適切に金融政策のスタンスを調整する用意」と緩和スタンスを継続する姿勢を示した内容だったことで上げ幅を拡大し、ダウは一時369ドル高まで上昇しました。
しかしパウエルFRB議長会見で現行の資産購入規模が適切であるとしてイールドカーブ・コントロール(YCC)やマイナス金利について言及しなかったこと、また「現行のガイダンスは極めて強力」との考えを示すと追加緩和期待が後退して引けにかけては上げ幅を縮め、ダウは$36高、ナスは1.25%安で引けました。