FOMC声明全文(2020年7月30日)

2020年7月30日

本日早朝(7/30)に発表されたFOMC声明の全文です。(ロイターより転載)

 米連邦準備理事会(FRB)は、この厳しい局面で米経済を支援するためにあらゆる手段を行使し、雇用最大化と物価安定という目標を促進することに全力で取り組む。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、米国および世界中で多大な人的および経済的苦難をもたらたしている。経済活動と雇用は急速な落ち込みの後、ここ数カ月で幾分持ち直したが、年初の水準を大きく下回ったままだ(Following sharp declines, economic activity and employment have picked up somewhat in recent months but remain well below their levels at the beginning of the year)。需要低迷と原油価格の大幅な下落は消費者物価の上昇を抑えている。経済および米国の家計や企業への信用の流れを支援するための政策措置を部分的に反映し、全体的な金融状況はここ数カ月で(in recent months)改善した。

 経済の道筋は、ウイルスの行方に著しく左右されるだろう(The path of the economy will depend significantly on the course of the virus)。現在進行中の公衆衛生の危機は短期的に経済活動、雇用、インフレの大きな重しとなり、中期的な経済見通しに著しいリスクをもたらすだろう。こうした状況を踏まえ、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを0─0.25%に維持することを決定した。委員会は経済が最近の出来事を乗り切り、雇用最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで、この目標誘導レンジを維持すると予想する。

 委員会は、公衆衛生に関連する情報、世界動向、弱いインフレ圧力を含む、今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視し、経済を支援するために手段を活用して適切に行動する。金融政策の運営姿勢の将来的な調整の時期と規模を決めるに当たり、委員会は最大雇用の目標と対称的な2%のインフレ目標との比較で経済状況の実績と見通しを評価する。この評価は、労働市場の状況に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融動向や国際情勢の解釈を含む幅広い情報を考慮する。

 家計や企業への信用の流れを支援するため、FRBは今後数カ月にわたって、円滑な市場機能をサポートするために米国債および住宅ローン担保証券や商業用不動産ローン担保証券の保有を少なくとも現在のペースで増やし、それによって金融政策をより広範な金融市場に効果的に伝達することを促す。加えて、公開市場デスクは引き続き、大規模な翌日物およびターム物のレポ取引を提供する。委員会は引き続き動向を注意深く監視し、適切に計画を調整する用意がある。

 政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クオールズの各委員。

 

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