FOMC直後のドルの動き(2019年12月12日)

2019年12月12日

 FOMCで予想通り1.50-1.75%に据え置きでしたが、声明文発表後のパウエルFRB議長会見で「米経済見通しは依然として好ましい」「現在の政策金利は適切」と述べたものの、「1990年代半ばの利下げサイクル時より低い」「著しく持続性のあるインフレ加速が必要」などの発言で市場ではFRBは利上げを急がないとの見方が強まったためドル売りの流れのままNYクローズとなりました。

 

結果
1.50-1.75%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2019年12月12日)の記事に載せています。
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ドル円(チャートは8:00時点)
・昨夜のドル円は欧州時間とNYタイム序盤は108.60-80で上下が続き、04:00のFOMC声明発表の時は108.67でした。
発表直後にFOMC声明文から「不確実性」との文言が削除されたことが分かるとドルが買われて108.77まで上昇しましたが、すぐに反転して04:10には108.67まで押し戻され、その後FOMC参加者の政策金利見通しで来年の金利据え置きが示されたことやパウエルFRB議長の「物価の持続的な上昇を確認するまでは利上げの可能性は低い」との発言でドル売りとなり04:50には108.46まで急落し、108.56でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは8:00時点)
・欧州時間はジリジリとした下げとなり17:00の1.1083から21:50に1.1070まで下落し、その後は1.1090近辺での小動きが続き、04:00は1.1097でした。
発表後からドル売りで上昇し、パウエルFRB議長の定例記者会見後から一段のドル売りにより05:00には1.1144まで急伸し、1.1128でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・欧州時間とNYタイム序盤は1.810-1.835%で推移していましたが、FOMC声明発表後のパウエルFRB議長が記者会見で「利上げにはインフレの大幅かつ持続的な上昇が必要」と発言したことでFRBは利上げを急がないとの見方から債券が買われて利回りは低下し、1.795%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  27,911.30(+29.58)
NASDAQ  8,654.05(+37.87)
・朝方はボーイングの下落が重しとなり、ダウは売りが先行しましたが、FOMCで予想通り政策金利が据え置かれ、パウエルFRB議長会見で経済活動の緩やかな拡大を理由に2020年中の政策金利据え置きを示唆したことで先行き不透明感が払拭されたため発表後から上昇し、ダウは$29高、ナスは0.44%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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