FOMC直後のドルの動き(2019年8月1日)

2019年8月1日

 FOMCでは政策金利であるFF金利誘導目標を0.25%引き下げて2.00-2.25%にすると発表し、市場の一部では0.50%の大幅利下げを期待した向きもあっただけに0.25%の利下げを受けて当初はドル買いで反応し、その後パウエルFRB議長が定例記者会見で「今回の利下げは中期的な金融政策の調整であり、長期的な利下げ局面の始まりではない」との見解を示すと再びドル買いが強まった状態でNYクローズとなりました。

 

結果
2.25-2.50%から2.00-2.25%へ0.25%の引き下げ

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2019年8月1日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

ドル円(チャートは7:30時点)
・昨夜のドル円はFOMCで、政策金利であるFF金利誘導目標を0.25%引き下げて2.00-2.25%にすると発表し、市場の一部では0.50%の大幅利下げを期待した向きもあっただけに0.25%の利下げを受けて当初はドル買いで反応し、108.52から108.86まで上昇しました。
しかしながら、パウエルFRB議長が定例記者会見で「今回の利下げは中期的な金融政策の調整であり、長期的な利下げ局面の始まりではない」との見解を示すと、再びドル買いが優勢となって03:50には109.00円まで急伸し、その後は押し戻されて108.76でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは7:30時点)
・欧州時間は1.1140-50で小動きでしたが、22:30からジリ下げとなって01:30に1.1120まで下落し、03:00のFOMC声明発表の時は1.1136でした。
発表直後に1.1136から1.1086まで急落し、その後パウエルFRB議長会見でドル買いの流れとなり05:10には1.1060まで下落し、1.1077でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは8:00時点)
・03:00の政策金利据え置きの発表で2008年12月以来10年半ぶりの利下げを決めたと同時に、保有資産の縮小終了を2カ月前倒ししたことが債券が買われて03:00の2.035%から05:00には2.006%まで低下し、2.007%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  26,864.27(-333.75)
NASDAQ  8,175.42(-98.19)
・NY株はFOMC声明でリーマン・ショック後の2008年12月以来の約10年半ぶりの引き下げとなる政策金利0.25%引き下げを決定し、声明文では「世界経済の見通しとインフレ圧力の弱さ」を利下げの理由に挙げて「成長持続のため適切な行動を取る」と追加利下げの可能性を示唆し、0.25%利下げをほぼ織り込み済みだったこともあり声明文発表直後は大きな反応はありませんでした。
しかしパウエル議長会見で、今回の利下げが貿易摩擦などに対する「リスク管理」であり、「長期的な利下げ局面の始まりではない」と発言したことでタカ派発言と受け取られて売りが加速してダウが一時480ドル下落し、その後はリバったものの$333安で引け、ナスは1.19%安でした。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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