FOMC声明全文(2019年8月1日)

2019年8月1日

本日早朝(8/1)に発表されたFOMC声明の全文です。(ロイターより転載)

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が6月の会合以降に入手した情報では、労働市場が強さを保ち、経済活動は緩やかなペースで拡大し続けていることを示している。雇用の増加は過去数カ月で平均すれば堅調で、失業率は低い水準を維持した。家計支出は年初から持ち直したが、企業の設備投資の伸びは弱いままだ。前年比で見れば、全体のインフレ率と食品・エネルギーを除くインフレ率は2%を下回っている。市場ベースのインフレ指標は低い水準のままで、調査ベースの長期的なインフレ期待の指標はほとんど変わっていない。
 法律で定められた責務に従い、FOMCは雇用の最大化と物価安定の促進を目指す。世界経済の見通しと低調なインフレ圧力の観点から、FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを2.00~2.25%に引き下げることを決めた。この決定は、持続的な景気拡大と強い労働市場の情勢、FOMCの対称的な物価目標である2%近辺のインフレ率が最も可能性の高い結果であるとのFOMCの見方を支えるが、この見通しに対する不確実性は残っている。FOMCはFF金利目標レンジの将来の道筋を熟慮するに当たり、今後入手する情報が経済の見通しに示唆するものを監視し続け、力強い雇用市場と対称的な物価目標である2%に近づくインフレ率とともに、成長が持続するよう適切に行動する。
 FF金利目標レンジの将来の調整時期と規模の決定に際し、FOMCは雇用の最大化と対称的なインフレ率2%の目標と比較で経済情勢の実績と見通しを評価する。この評価では、労働市場に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融動向や国際情勢に関する広範な情報を考慮する。
 FOMCは公開市場操作用口座(SOMA)で保有する合計証券の圧縮を以前に示したよりも2カ月早く8月で終える。
 金融政策の採決には、パウエルFOMC委員長(FRB議長)、副委員長のウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁、ボウマンFRB理事、ブレイナードFRB理事、ブラード・セントルイス連銀総裁、クラリダFRB副議長、エバンズ・シカゴ連銀総裁、クオールズFRB副議長が賛成した。ジョージ・カンザスシティー連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が反対し、本会合でFF金利の誘導目標レンジを2.25~2.50%に据え置くことを求めた。

 

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