米雇用統計発表後のNY市場の動き(2018年11月3日)

2018年11月3日

 10月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の19.0万人増を上回る25.0万人増、失業率は予想通りの3.7%、平均時給は前月比、前年同月比共に予想通りの良好な結果となり、ドルが買われる展開となりました。
また翌週11/7(水)にBIGイベントの中間選挙を控えていたことや米中貿易摩擦に関する報道でNY株は大きく上下に振れました。

・ドル円は雇用統計発表直後に112.81から113.02まで上昇しましたが伸びはなく、その後一旦112.78まで下落した後は米長期金利の上昇と共に上げ出して01:15には113.28まで上昇し、113.20でNYクローズとなりました。

・ユーロドルは雇用統計発表直後に1.1422-41で小幅に振った後は下げ出して22:20には1.1405まで下落しましたが、そこからリバって23:35に1.1430まで上昇しました。
しかし23:40からドル買いの流れが強まり早いペースで下げ出して01:10には1.1372まで下落し、1.1387でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計の良好な結果を受けてFRBの利上げ継続が意識されたため債権が売られ、米10年債金利は21:30の3.170%からジリジリと上昇して3.22%でNYクローズとなりました。

・NY株は雇用統計の良好な結果を受けて米長期金利上昇を嫌気したことやカドロー米国家経済会議(NEC)委員長のトランプ政権が当局に対中貿易協定案の策定を指示した事実はないと明言したことで売りがかさんでマイナス$300近く下落しましたが、03:30にトランプ大統領が「米国は貿易問題で中国と合意するだろう」と発言したことで下げ幅を縮めてダウは$109安、ナスは1.04%安で引けました。

 

結果
21:30 10月非農業部門雇用者数 予想:+19.0万人 結果:+25.0万人 (前回:+13.4万人 修正値:+11.8人)
21:30 10月失業率 予想:3.7% 結果:3.7% (前回:3.7%)
21:30 10月平均時給 (前月比) 予想:+0.2% 結果:+0.2% (前回:+0.3%)
21:30 10月平均時給 (前年同月比) 予想:+3.1% 結果:+3.1% (前回:+2.8%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2018年11月3日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・ドル円は16:00の113.10から下げ出して18:40に112.72まで下落し、そこから戻して21:30の雇用統計の時は112.81でした。
発表直後に112.81から113.02まで上昇しましたが、その後は112.85-113.00での揉み合いとなり、23:40に112.78まで下落した後は米長期金利の上昇と共に上げ出して01:15には113.28まで上昇しました。
そこから一旦113.06まで押し戻されましたが、再び上げて113.15-30での揉み合いが続き、113.20でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤は18:00に1.1423まで下落した後は反転して20:05に1.1455まで上昇しましたが、その後はジリ下げとなって21:30は1.1435でした。
発表直後に1.1422-41で小幅に振った後は下げ出して22:20には1.1405まで下落しましたが、そこからリバって23:35に1.1430まで上昇しました。
しかし23:40からドル買いの流れが強まり早いペースで下げ出して01:10には1.1372まで下落し、その後は1.1375-1.1395での小動きが続いて1.1387でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
 雇用統計の良好な結果を受けてFRBの利上げ継続が意識されたため債権が売られ、米10年債金利は21:30の3.170%からジリジリと上昇して3.22%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    25,270.83(-109.91)
NASDAQ     7,356.99(-77.06)
・先週金曜日のNY株は朝方は東京時間にブルームバーグの報道による貿易摩擦を巡って米中の交渉が進展しているとの観測からダウは一時$200超の上昇となりましたが、雇用統計の良好な結果を受けて米長期金利が上昇を嫌気した売りやカドロー米国家経済会議(NEC)委員長がCNBCテレビとのインタビューでトランプ政権が当局に対中貿易協定案の策定を指示した事実はないと明言したことで逆にマイナス$300近く下落しました。
しかし03:30にトランプ大統領が「米国は貿易問題で中国と合意するだろう」と発言したことで下げ幅を縮めてダウは$109安、ナスは1.04%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

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