米雇用統計発表後のNY市場の動き(2018年10月6日)

2018年10月6日

 9月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の18.5万人増を下回る13.4万人増でしたが、失業率が3.7%と前月(3.9%)から大きく改善して1969年12月(3.5%)以来48年9カ月ぶりの低水準となりました。
また注目されていた平均時給は前月比、前年同月比共に市場予想通りで賃金の伸びも堅調な結果でした。
雇用統計発表後から米10年債利回りが上昇し、ドルは直近買われていたため大きな反応はなく、一方NY株は金利上昇を嫌気して大幅安となりました。

・ドル円は雇用統計直後に113.85から114.07まで上昇しましたが、すぐに押し戻されてからはNY株の下落を受けて円買いの流れとなり下げ基調が続き00:50には113.56まで下落し、113.70でNYクローズとなりました。

・ユーロドルは雇用統計後に1.1484-1.1548で上下した後は方向感のない動きが続き、1.1518でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計後に上昇して一時3.2460%前後と2011年5月12日以来7年5カ月ぶりの高水準を付け、3.233%でNYクローズとなりました。

・NY株は雇用統計後に米長期金利が上昇したことを嫌気して下げ幅を広げ、ダウは一時$325安まで大幅下落し、その後は下げ幅を縮めて$180安で引け、ナスはハイテク株が売り込まれたため1.16%安で引けました。

 

結果
21:30 9月非農業部門雇用者数 予想:+18.5万人 結果:+13.4万人 (前回:+20.1万人 修正値:+27.0万人)
21:30 9月失業率 予想:3.8% 結果:3.7% (前回:3.9%)
21:30 9月平均時給 (前月比) 予想:+0.3% 結果:+0.3% (前回:+0.4% 修正値:+0.3%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2018年10月6日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・ドル円は欧州時間序盤は113.75-95での小動きが続き、21:30の雇用統計の時は113.85でした。 発表直後に113.85から114.07まで上昇しましたが、すぐに押し戻されてからはNY株の下落を受けて円買いの流れとなり下げ基調が続いて00:50には113.56まで下落しました。
その後は02:40から小幅上げて03:40に113.82まで戻しましたが、引けにかけて再び売られて113.70でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤は1.1490-1.1515での上下が続き、21:30は1.1504でした。
発表直後に1.1504から1.1530まで上昇しましたがすぐに押し戻されて21:35には1.1484まで下落しました。
そこから再び上げ出して22:50には1.1548まで上昇しましたが、再び押し戻されて00:55には1.1497まで下落しました。
その後はジリ上げとなって04:25には1.1531まで上昇し、1.1518でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
 雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅は予想を下回ったものの失業率が48年9カ月ぶりの水準に改善し、注目された平均時給は市場予想と一致して良好な結果となったため、債権は売られて一時3.2460%前後と2011年5月12日以来7年5カ月ぶりの高水準を付け、3.233%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    25,447.05(-180.43)
NASDAQ     7,788.45(-91.06)
・先週金曜日のNY株は雇用統計が概ね好結果だったため米長期金利が上昇したことを嫌気して下げ幅を広げ、ダウは一時$325安まで大幅に売り込まれ、午後になると徐々に戻して下げ幅を縮めましたが$180安で引けました。
ナスは雇用統計後の下落に加えて、中国で組み立てられた米国向けサーバーの基盤に不審な半導体部品が埋め込まれ、納入を受けた約30社が情報を盗み取られる恐れがあったとの報道もありハイテク株が売られてダウ以上の下げ率の1.16%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

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