米雇用統計発表後のドルの動き(2016年12月3日)

 

2016年12月3日

・11月雇用統計は非農業部門雇用者数が17.8万人増と予想の18.0万人より若干悪化し、失業率は予想4.9%から4.6%へ大幅改善しましたが、市場では12月FOMCで利上げの折り込みが進んでいたため為替・株・債権ともに大きな動きにはなりませんでした。

・ドル円は雇用統計で発表直後は113.95から113.46まで急落しましたが、すぐに切り返して22:50には114.19まで上昇しました。
しかしそこからは急速に下げて113.29まで下落した後はイタリア国民投票を控えて上値の重い展開が続き、113.55でNYクローズとなりました。
・NY株は雇用統計で大きく動かず、今週末のイタリア国民投票・オーストリア大統領選を控えていたため利益確定売りが先行してダウは小幅安、ナスは小幅高で引けました。
・米国10年債券利回りは欧州時間序盤は2.4%台半ばでの小動きが続き、雇用統計発表直後は小幅な下げで大きな反応はありませんでした。
しかし23:15から急速に下げ出して2.4%を割り込み2.392でNYクローズとなりました。

 

結果
22:30 11月非農業部門雇用者数 予想:+18.0万人 結果:+17.8万人 (前回:+16.1万人 修正値:+14.2万人)
22:30 11月失業率 予想:4.9% 結果:4.6% (前回:4.9%)
22:30 11月平均時給 (前月比) 予想:+0.2% 結果:-0.1% (前回:+0.4%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2016年12月2日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・ドル円は欧州時間は113.60-114.15で上下して22:30の雇用統計の時は113.95でした。
発表直後に113.95から113.46まで急落しましたが、すぐに切り返して22:50には114.19まで上昇しました。
しかしそこからは急速に下げて00:10には113.29まで下落し、113.50-95での上下となり、113.55でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤はジリ下げとなって16:00の1.0679から22:00には1.0629まで下落し、22:30は1.0639でした。
発表直後に1.0639から1.0671まで急伸しましたが、すぐに押し戻されて22:50には1.0625まで下落しました。
しかしその後は上昇基調となって01:10には1.0680まで上昇し、1.0671でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
 欧州時間は2.430-2.445%で小動きが続き22:30の雇用統計で小幅低下して2.416-25%で揉み合った後23:15から急速に下げ出して03:00には2.392%まで低下しました。
その後は戻して05:15には2.401%まで上昇し、2.392でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨夜のNY株式市場
NY DOW  19,170.42(-21.51)
NASDAQ   5,255.65(+4.55)
・先週金曜日のNY株は11月雇用統計で非農業部門雇用者数が17.8万人増と予想の18.0万人より若干悪化し、失業率は予想4.9%から4.6%へ大幅改善しましたが、週末のイタリア国民投票を控えていたことで利益確定の売りでダウは終日小幅安水準で推移し、ナスは朝方は高かったものの上げ幅を縮めて小幅高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足