10/7朝8時のポンド急落(2016年10月9日)

2016年10月8日

・10/7の朝8:00にポンドが急落し、ポンド・ドルで311pips、ポンド円で371pipsの急落、ユーロ・ポンドで222pipsの急騰となり、急落直後しばらくの間は理由ははっきりせず、誤発注ではないかとの憶測が飛びまわっていました。
またこの日の欧州時間18:00から再び下げ出して多くのポンドクロスは朝の急落の値を上回る下落となりました。

 

10/7のポンド急落を受けた後の各国主要閣僚等のコメントや動向
・英国のハモンド財務相は7日、英ポンドの急落したことについて、EU離脱を具体化させるにあたり、予想される市場の混乱がどういったものかを示す一例だとの見解を示し、IMF・世銀総会で記者団に対して、「浮き沈みがあるだろう。市場が反応し、調整も起こることだろう」と語りました。
・英イングランド銀行(中央銀行)のカーニー総裁は7日、アジア市場の取引時間中に発生した英ポンドの急落についての調査を国際決済銀行(BIS)の市場委員会に依頼したことを明らかにしました。
・ルー米財務長官はG20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、英ポンド急落の原因を分析するには時間が掛かるとの見解を示し、「為替相場は総じて安定的だ」と強調しました。
・中国の楼継偉財政相は、英国のEU離脱(ブレグジット)は世界経済を揺るがす危険のある複数要因の一つだと指摘した。

 

ポンド・ドル(チャートは6:00時点)
・10/7の8:00の1.2613から8:20の1.2302まで311pips急落しました。
その後は1.2350-1.2490で大きく上下に振った後1.2420-1.2470での上下が続いていましたが、18:10から再び下げ出して19:10には朝8時の急落時点を下回る1.2223まで急落しました。
その後は戻していって00:00には1.2469まで上昇して夕方18:10からの下げ分を打ち消し、1.2439でNYクローズとなりました。

左:ポンドル-10分足 右:ポンドル-1時間足
 

左:ポンドル-日足

 

ポンド・円(チャートは6:00時点)
・10/7の8:00の131.12から8:20の127.41まで371pips急落しました。
その後は128.00-129.60で大きく上下に振った後は129.00-129.60での上下が続いていましたが、18:10から再び下げ出して19:10には朝8時の急落時点を下回る126.76まで急落しました。
その後は21:30の雇用統計後に円買いの流れとなったことでポンド円の戻りは鈍く127.30-70での上下となって、128.08でNYクローズとなりました。

左:ポン円-10分足 右:ポン円-1時間足
 

左:ポン円-日足

 

ユーロ・ポンド(チャートは6:00時点)
・10/7の8:00の0.8834から0.9056まで222pips急騰しました。
その後は0.8920-0.9010で大きく上下に振った後は下げ基調となって16:50には0.8900まで下落しました。
しかし18:10から再びポンド売りの流れが強まり19:10には朝8時の急落時点を下回る0.9098まで急騰しました。
その後は押し戻されて0.8980-0.9050で上下した後、23:00から一段下げて0.8960-0.9010での上下となり、0.9001でNYクローズとなりました。

左:ユロポン-10分足 右:ユロポン-1時間足
 

左:ユロポン-日足

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・ドル円は8:00のポンド急落の影響は少なく直後に15pips下げた程度で、この日の21:30に雇用統計を控えていたこともあってポンドの影響を受けずに推移していました。 雇用統計では予想を下回る結果だったことや円買いの流れから大きく下落しました。

左:ドル円-10分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足