米雇用統計発表後のドルの動き(2016年9月3日)

2016年9月3日

・昨日発表された8月雇用統計は非農業部門雇用者数・失業率共に予想に届かなかったため、発表直後はドル売りとなりました。
しかしすぐに反転して逆にドル買いの流れとNY株が堅調に上昇したことや仕掛け的な円売りの流れも加わり、ドル円・ユーロドル共に雇用統計直後の下落・上昇分が行って来いになった上に更にドル買いが日付が変わる0時まで続き、その後はドルが買い上げられた水準で小動きとなってNYクローズとなりました。
ドル円はドル買い・円売りで発表直後の安値102.79から23:40の高値104.32まで153pips上昇して104.02でNYクローズとなり、ユーロドルはドル買いで発表直後の高値1.1252から00:25の安値1.1150まで102pips下落して1.1156でNYクローズとなりました。
・NY株は雇用統計結果が予想に届かなかったことで利上げ懸念の後退から朝方は買いが先行して$120超の上昇となりました。
しかし9月利上げが完全に排除されたわけではなかったため伸び悩みとなり、ダウは$72高・ナスは0.43%の上昇で引けました。
・米国10年債券利回りは発表直後に低下しましたが、すぐに反転して上昇し、その後は1.6%台で推移して1.608%でNYクローズとなりました。

 

結果
21:30 8月非農業部門雇用者数 予想:+18.0万人 結果:+15.1万人 (前回:+25.5万人 修正値:+27.5万人)
21:30 8月失業率 予想:4.8% 結果:4.9% (前回:4.9%)
21:30 8月平均時給 (前月比) 予想:+0.2% 結果:+0.1% (前回:+0.3%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2016年9月3日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・昨日のドル円は17:35に103.70まで上げた後はジリ下げとなって20:25には103.43まで下落し、21:25から一段下げて21:30の雇用統計の時は103.30でした。
発表直後に103.30から102.90まで急落して21:35には102.79まで下落しましたが、そこからは反転して22:00の103.78まで急速に上昇しました。
一旦103.43まで押し戻された後、NY株が堅調な動きだったことや仕掛け的な円売りの流れも加わり23:00から再び上げ出して23:40の104.32まで上昇が続きました。
その後は104.20近辺で小動きでしたが、01:20から下げ出して02:00には103.83まで下落してからは103.90-104.10での小動きとなって、104.02でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・昨日は16:301.1198まで上げた後は押し戻されて1.1180近辺での小動きとなり、21:25に急落して1.1154まで下落し、21:30の雇用統計の時は1.1173でした。
発表直後に1.1173から1.1247まで急伸して21:35には1.1252まで上昇しましたが、そこからは急速に押し戻されて22:10には1.1192まで下落しました。
そこからはリバって22:30には1.1219まで上昇しましたが、23:05から急速に下落して23:35には1.1151まで下落しました。
その後は1.1150-65での小動きとなって、1.1156でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
 雇用統計発表直後に利回りは1.542%まで低下しましたが、すぐに反転して23:30の1.623%まで上昇が続き、その後は1.600強の水準で小動きとなって1.608%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨夜のNY株式市場
NY DOW  18,491.96(+72.66)
NASDAQ   5,249.90(+22.69)
・昨日の雇用統計で非農業部門雇用者数・失業率共に予想に届かなかったため21:30の発表直後はドル売りとなりましたが、すぐに反転して逆にドル買いの流れとなり、NY株は利上げ懸念の後退から朝方は$120超の上昇となりました。
しかしその後は9月利上げが完全に排除されたわけではなかったため伸び悩み、午後になると再び上げ出してダウは$72高・ナスは0.43%の上昇で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足