ジャクソンホール後のドルの動き(2014年8月23日)

2014年8月23日

昨夜の23:00にイエレンFRB議長、3:30にドラギECB総裁、それぞれの講演がジャクソンホールでありました。
イエレン議長講演の内容はタカ派、ハト派どちらに偏った内容ではなかったのですが、ストップ狩りもあってかドル円は急伸して104円台に突入し、ユーロドルは1.32台前半まで下落しました。しかし、そこからの伸びはなくドル円は押し戻されて103.87でNYクローズとなりました。
またドラギECB総裁講演も大きく相場には影響はしませんでした。
NY株は発表直後こそ多少上下に振れましたが方向感はなく、ダウは小幅マイナス、ナスダックは小幅プラスで引けました。
債券市場は発表直後こそ利回りは急伸しましたが、ウクライナ問題に反応して米国債が買われたことで利回りは低下して行って来いとなりました。

昨夜の発表では利上げ、利下げについての方向性は出ず、ドル円については先週初(8/16)の始値102.35から昨日高値の104.18まで約2円近く無理矢理上げてきたこともあり、来週からの動きは見極めていきたいところです。

 

★イエレンFRB議長講演要旨は、ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演要旨(2014年8月23日)の記事に詳しく書いています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

ドル円(チャートは6:00時点)
昨日の17:10から下げ出してロシア車両がウクライナに侵入したとの報道で下げ足を速めて19:20には103.50まで下落しましたが、すぐに反転上昇して103.65まで戻り、そこからはジリ上げとなって21:05には103.82まで上昇しました。
その後103.75近辺でこう着となり23:00直前は103.80でイエレンFRB議長講演を迎えました。
23:00になると瞬間103.64まで下げましたがすぐに反転上昇して104.03まで急伸し、しばらく103.85-104.00で動いた後、23:40から再び急伸して104.18まで上昇しました。
しかし、そこからはジリ下げとなり103.85-95で上下し、103.87でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
  

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
昨日15:20に1.3296まで上昇した跡がジリ下げとなり、21:00には1.3257まで下落した後、小幅戻して1.3267で23:00のイエレン議長講演となりました。
発表で、瞬間1.3284まで上昇しましたが、すぐに反転下落となり1.3237まで下落し、更に下げが続いて23:50には1.3220まで下落しました。
そこから戻して1.3240近辺でこう着となり、3:30のドラギ総裁講演の時間を迎えました。
発表で1.3237から1.3261まで急伸しましたが、すぐに押し戻されて1.3245近辺での小動きとなって1.3242でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
  

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
イエレンFRB議長の講演で利回りは23:40には2.439%まで上昇しましたが、その後、クライナへのロシア車両の侵入により地政学リスクが高まったことで債権が買われて利回りは上昇分をほぼ行って来いの下落となりました。
その後、2.400%近辺での小動きとなりNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
  

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  17,001.22(-38.27)
NASDAQ  4,538.55(+6.45)
イエレンFRB議長は、「雇用の回復は完全でない」と述べる一方で、労働市場の「改善が予想よりも早いペースで続いた」場合には早期利上げの可能性にも言及しましたが、タカ派、ハト派の両方のバランスのとれた内容と受け止められたため、一方方向への動きにならず方向感のない展開となりました。
またロシアの支援車両がウクライナに不法侵入したとの報道もありましたが、大きな反応にはなりませんでした。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
  

 

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