FOMC直後のドルの動き(2024年3月21日)

2024年3月21日

・FOMCで政策金利を市場予想通り据え置き、政策金利見通しは年内3回としていた利下げ予想は維持したものの、2025年・2026年の金利見通しは上方修正されて、来年以降の利下げが昨年12月の予測よりは緩やかになるとの見通しが示されました。
パウエルFRB議長会見で「インフレは大幅に緩和したが継続的な進展は保証されていない」「インフレ率は依然として高すぎる。今後の道筋も不透明」、利下げ回数を減らさなかった理由については「インフレ率が2%に向かって徐々に低下し、時には険しい道もあるという全体的なストーリーは変わっていないと思う」との発言があり、ドル売りの流れとなりました。
市場では年内の利下げ予想が2回に減るとの警戒感もあったため、FOMC後はドル売り・株買いが強まりました。

 

結果
5.25-5.50%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2024年3月21日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間とNYタイム序盤は151.45-85で上下し、03:00のFOMCの時は151.58でした。
発表直後にドル売りで151.58から151.20まで下落し、03:30に151.70まで戻しましたがパウエルFRB議長会見から再びドル売りが強まり03:50には150.71まで下落しました。
その後はNY株が上げ幅を拡大したことで円が売られて05:20には151.40まで上昇し、151.25でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤はラガルドECB総裁が「今後数カ月のうちに利下げ開始に向けた確信の度合いを高められるような証拠を得られるだろう」との発言でユーロ売りが強まり17:00の1.0865から18:50には1.0836まで下落しました。
その後1.0840でしばらく揉み合った後、23:00からジリジリと戻して03:00のFOMCの時は1.0863でした。
発表直後にドル売りで1.0863から1.0893まで上昇し、03:30に1.0866まで下落しましたが、そこから再びドル売りが強まり04:50には1.0922まで更に上昇し、1.0922でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMCで政策金利見通しは年内3回としていた利下げ予想は維持したものの、2025年・2026年の金利見通しは上方修正されて、来年以降の利下げが昨年12月の予測よりは緩やかになるとの見通しが示されたことで債権は揉み合いの展開となり、4.275%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   39,512.13(+401.37)
NASDAQ   16,369.41(+202.62)
・FOMCは予想通り5会合連続で政策金利を据え置き、年内3回の利下げ予想やパウエル議長が年内の利下げを想定している姿勢を再表明したことで利下げ期待への高まりから買いが強まり、ダウは史上最高値更新して$401高、ナスも史上最高値更新して1.26%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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