日銀政策金利発表後の東京時間のドル円の動き(2023年10月31日)

2023年10月31日

・本日の日銀金融政策決定会合で予想通り政策金利残高に対する0.1%のマイナス金利を維持したものの、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)については更に柔軟化、また長期金利の変動幅は±0.5%程度を撤廃して長期金利の上限は1%を目途にするとしました。
市場では長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を再修正する観測が高まっていたため、発表直後に円が売られてドル円が急伸し、円売り基調が続くまま15時となりました。

 

日銀金融政策決定会合の結果
12:27 政策金利は現状維持
・長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)については更に柔軟化
・長期金利の変動幅は±0.5%程度を撤廃して、上限は1%を目途とする

 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨夜の欧州時間序盤は米10年債利回りの上昇を受けて円売り・ドル買いの流れとなり17:00の149.51から21:40には149.85まで上昇しましたが、23:00に日経新聞の「日銀は明日の金融政策決定会合で長短金利操作の再修正を議論。現在1%としている長期金利の事実上の上限を柔軟にし、一定程度1%を超える金利上昇を容認する案が有力」との報道が伝わると円買い・ドル売りが強まり00:20には148.79まで下落しました。
その後は148.95-149.15での揉み合いが続いて、149.06でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると9:00からジリ上げとなり11:20には149.55まで上昇し、そこからは日銀決定会合でを目前にして逆にジリジリと下げ、12:27の発表の時は149.35でした。
長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を再修正する観測が高まっていたため、発表直後に円が売られて149.35から150.08まで急伸しました。
そこからは一旦押し戻されて12:50に149.74まで下げましたが、再び上げ出して14:55には150.24まで上昇し、150.22で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは15:30時点)
・昨日の欧州時間はユーロの買い戻しで17:30の1.0547から22:00には1.0614まで上昇し、NYタイムに入るとNY株の上昇を受けてリスクオンのドル売りも加わり00:20には1.0625まで上昇し、1.0614でNYクローズとなりました。
・東京時間に入るとドル買いジリジリと下げ出して12:45には1.0590まで下落しました。
その後は1.0590-1.0600での小動きが続いて、1.0598で15時となりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

日本国債(チャートは15:00時点)
・昨夜に日銀がYCCの上限を引き上げるとの観測記事が出たことを受けて朝方は債券が売られて一時143円57銭と2014年1月以来の安値を付けました。
日銀金融政策決定会合発表後に債券は買われましたが、すぐに戻り売りに押された後は戻りは鈍く、143.71で15時となりました。

左:日本国債先物-15分足 右:日本国債先物-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   32,928.96(+511.37)
NASDAQ   12,789.48(+146.47)
・昨日のNY株はイスラエルによるガザ地上戦作戦が慎重に進められているとの見方からリスクが弱まり買い戻しが優勢になったことや今週のFOMCで利上げ見送りとの観測も買いを誘い、ダウは$511の大幅高、ナスも1.16%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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