FOMC直後のドルの動き(2021年4月29日)

2021年4月29日

 FOMCでは市場予想通り政策金利の据え置き、声明で国債などの資産購入の買い入れについては従来通り続ける方針を表明しました。
FOMC後の会見でパウエルFRB議長が「回復は依然として不均衡、完全な状態からは程遠い」「消費が物価を押し上げるものの、一時的なものだろう」「今年の一時的な物価上昇は利上げ要件を満たさないだろう」「テーパリングについて議論する時期ではない」との発言を受けて米10年債利回りが低下したためドル売りの流れのままNYクローズとなりました。

 

結果
0.00-0.25%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年4月29日)の記事に載せています。

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間は108.80-109.00で上下し、NYタイムに入ると23:20に108.70まで下落しましたが、そこからはジリジリとした上昇が続いて03:00のFOMCの時は108.86でした。
FOMC声明発表直後に108.86から108.99まで上昇しましたが、すぐに押し戻されて108.80-90で揉み合っていました。
03:30から始まったパウエルFRB議長の会見を受けてドル売りの流れとなり03:40に108.57まで急落し、その後もドル売りが重しとなり108.62でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間は1.2070近辺での小動きが続き、NYタイムに入ると1.2102まで上昇して03:00のFOMCの時は1.2084でした。
発表直後に1.2084から1.2065まで急落しましたが、すぐに戻し、03:30からのパウエルFRB議長会見を受けてドル売りとなったため03:45には1.2134まで急伸し、その後1.2120-30での揉み合いが続いて1.2123でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC結果公表直後は債券売りが優勢でしたが、パウエルFRB議長会見でハト派姿勢を改めて示すと債券が買われて金利は低下し、1.611%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  33,820.38(-164.55)
NASDAQ  14,051.03(-39.19)
・朝方はFOMCを控えてハト派色が弱まる可能性を警戒してマイナス圏で推移し、FOMCでは金融政策を据え置いたことやパウエルFRB議長が資産購入の縮小議論をする時期ではないとしたため緩和的な金融政策が長く続くとの観測から一時下げ幅を縮小しました。
しかしパウエルFRB議長が株式には市場のフロスを反映している部分があると言及したことを受けて、引けにかけては再び下げ幅を広げてダウは$164安、ナスは0.28%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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