FOMC直後のドルの動き(2020年6月11日)

2020年6月11日

 FOMCで、市場予想通りFFレート誘導目標は0.00-0.25%で据え置きで、声明ではイールドカーブ・コントロール(YCC)について言及がなかったため、声明文発表直後に米長期金利の上昇とともにドルが買い戻されましたが、その流れは続かずすぐにドルが売られてその後は動きが乏しくなり、NYクローズとなりました。
また3月に再開した量的緩和政策については、これまで購入枠を「必要とされる量」と明示していませんでしたが「今後数カ月は少なくとも現在のペースで」に修正した。
パウエルFRB議長が会見で「YCC導入の是非はまだ答えが出ていない」「議論は今後も継続する」と述べました。

 

結果
0.00-0.25%で据え置き

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2020年6月11日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

ドル円(チャートは8:10時点)
・昨夜のドル円は欧州時間は東京時間の円高の地合いを引き継いでジリ下げが続いて16:00の107.36から23:20には107.16まで下落し、そこからは107.20-25での小動きが続いていました。
03:00のFOMC声明でイールドカーブ・コントロール(YCC)について言及がなかったため直後に107.45まで急伸しましたが、すぐに押し戻されて03:30には106.99まで下落し、107.14でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは8:10時点)
・欧州時間は1.1340-90で方向感なく上下し、03:00のFOMC声明発表直後にドル買いで1.1320まで下落しました。
しかしすぐに反転して03:30には3月10日以来3カ月ぶりの高値を付けた1.1422まで急伸し、その後は押し戻されて1.1374でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・欧州時間からジリジリと低下基調が続き、FOMCでゼロ金利政策の長期化観測が高まり債券買いが優勢となって低下幅を広げ、更にパウエルFRB議長が会見で「イールドカーブ・コントロール(YCC)について議論している」と明らかにしたことも金利押し下げ圧力となり0.736%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  26,989.99(-282.31)
NASDAQ  10,020.35(+66.59)
・ダウは朝方から軟調な展開が続き、FOMCで2022年末までゼロ金利政策が維持される方針が明らかになると一時プラテンしましたが、パウエルFRB議長が会見で「雇用の回復には時間がかかる」と強調すると一転下落して$282安で引けました。
一方ナスは4日続伸して初めて1万ポイント台に乗せて0.67%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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