日銀政策金利発表後の東京時間のドル円の動き(2016年9月21日)

2016年9月21日

・本日の13:18に日銀金融政策決定会合の発表があり、結果は当座預金の一部に付与している0.1%のマイナス金利は据え置きでしたが、国債買い入れでイールドカーブの形状を意識した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入することとしました。
 ドル円は発表が遅れる中でジリ上げとなり、発表直後に102.01から100.96まで急落しましたが、すぐに戻して14:00には102.78まで上昇しました。
その後は押し戻されて102.55で15時となりました。
 ユーロドルは発表後でも大きな動きはなく1.1120-40での上下が続いて、1.1133で15時となりました。

結果
13:18 現状維持

日銀金融政策決定会合骨子(時事通信より転載)
・長短金利操作を行う金融緩和強化策決定=マイナス金利は維持
・10年国債金利、概ね現状程度(0%程度)で推移するよう調節
・国債買い入れ、平均残存期間の定めを廃止
・長短金利操作のため、国債買い入れで指値オペを導入
・固定金利の資金供給オペできる期間を10年に延長
・マネタリーベース残高、物価2%超えるまで拡大方針を継続
・イールドカーブ・コントロールを新たな枠組みの中心に据える
・マネタリーベース拡大ペースの加速を手段とすることもある
・10年債金利ゼロ%程度で維持するよう国債買い入れ
・国債買い入れ、利回り下限設けて行う場合ある
・指値オペ、オファー金額無制限で行う場合ある
・指値オペ、カレント銘柄中心に行う
・マネタリーベースの長期的増加へのコミットメントが重要=総括検証
・マイナス金利と国債買入の組み合わせ、カーブ全般に影響与える上で有効=検証
・カーブの過度な低下・フラット化は経済活動に悪影響及ぼす可能性ある=検証
・カーブの適切な形成促すには、経済・物価・金融情勢踏まえ判断するのが適当=検証

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨日のドル円は16:00に101.53まで下落しましたが、その後はFOMCと日銀金融政策決定会合を控えて101.60-102.00で方向感なく上下が続いて、101.72でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると101.50-80での上下が続き、11:55に仕掛け的な売りで101.16まで下げましたがすぐに戻し、日銀決定会合発表が遅れる中でジリ上げとなって13:00には102.06まで上昇し、発表された12:18は102.01でした。
発表直後に100.96まで急落しましたが、すぐに戻して101.40-80で揉み合った後、13:25から急伸して13:30には102.62まで上昇し、そこから更に上げて14:00には102.78まで上昇しました。
その後は押し戻されて14:40には102.46まで下落し、102.55で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは15:30時点)
・昨日の15:50に1.1177から16:00の1.1213まで急伸した後はジリ下げが欧州・NY時間は続いて05:50の1.1148まで下げ続け、1.1148でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると1.1150近辺での小動きが続き、13:15から一段下げて13:18は1.1131でした。 発表後は大きな動きはなく1.1120-40での上下が続いて、1.1133で15時となりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

日本国債(チャートは15:00時点)
前場はジリジリと下げて13:18の日銀決定会合発表の時は151.67でした。
発表で151.67から151.07まで急落しましたが、13:40からジリ上げとなって14:00には全戻しした上に更に上げて151.84まで上昇し、その後は押し戻されて151.51で15時となりました。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  18,129.96(+9.79)
NASDAQ  5,241.35(+6.33)
・昨日のダウは朝方は欧州株上昇を受けて$100超の上昇となりましたが、FOMCを明日に控えて利上げへの不安から上げ幅を削って小幅高で引けました。
またナスは小動きが終日続きました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足