ECB政策金利発表とドラギ会見後の動き(2014年2月7日)

 

昨夜(2/6)21:45に欧州中央銀行が政策金利の発表とその後ドラギ総裁が記者会見を行いました。

結果
予想:0.25% 結果0.25% 前回:0.25%

記者会見でのドラギECB総裁の発言要旨(ロイターからの転載です。)
<一部EU諸国でのコアインフレ抑制>
一部は歓迎すべき相対的な物価調整による現象で、弱含む需要や高い失業に伴うものでもある。こうした状況を十分注視している。

<銀行ストレステスト>
域内行の資産査定(AQR)に伴い、短期では各行がバランスシートを整える必要がある。バランスシートの内容にわれわれが焦点を当てることを各行は理解しており、良好なバランスシートにしたいと望むため、信用に悪影響が生じる。
しかし中・長期的に、資産査定は貸し出しにプラス要因となる。銀行システムへの信頼性を高めるほか、すでにみられるように各行に資本市場を再び開き、それに伴って資本条件の向上や引当金の増額など、監督機関が迅速な修正行動と呼ぶ措置が必要となるためだ。

<利下げが6日の理事会で討議されたか>
あらゆる金融政策手段について幅広く議論を行った。ただ議論の大半は、追加で必要となった情報や不確実性についてだった。これが主要な論点だ。

<行動するのに十分な情報がなかった>
本日行動しないと決めたのは、状況の複雑さやさらなる情報収集が必要なことと関係がある。
第一に、マクロ経済に関するスタッフ予想が3月初めに示されるが、2016年の予想も初めて盛り込むため、われわれの分析に著しい変化をもたらす。

<回復は依然ぜい弱>
これまでも繰り返し述べてきた通り、回復は依然ぜい弱でばらつきがあり、実際に活動も低水準から(の回復)となっている。ただ、これまでのところ前進している。

<デフレに陥らず>
デフレ状態にあるのかとの質問に対する答えは「ノー」だ。確かにインフレは抑えられ、長期にわたって低インフレが続く見通しだ。だが、デフレではない。

<不胎化オペ停止の可能性>
検討中の1つの選択肢だ。議論はされていない。あらゆる政策手段について広範な議論を行った。ECB内の関係する各委員会が、こうしたあらゆる措置について検討しており、それらの措置を実行に移すと決定すれば、行動する用意がある。どの措置を講じると決めるかは、直面する緊急事態による。

<短期金利の変動>
  この変動を注視しているが、われわれが想定したレンジ内に収まっており、少なくともこれまでのところ、長期金利には波及していない。われわれのフォワードガイダンスの成果が実際に表れたとみている。

<ユーロ圏の底堅さ増す>
ユーロ圏の経済や金融市場は(新興国市場の)状況に対して、相当程度底堅さをみせている。約1年、8-9カ月前と比べれば、底堅さがずいぶん増した。

<広範な政策討議>
本日行った討論は広範なものだった。ECBの政策行動が必要となり得る状況に焦点を当てた。特に何が下振れリスクになり得るかや、実体化するとわれわれが引き続き考えている下振れリスクを引き起こす要因について討議した。

<新興国市場>
ユーロ圏の景気見通しへのリスクは、引き続き下向きだ。世界のマネー・金融市場の状況や、特に新興国経済に関連する不透明感によって、景気情勢にマイナスの影響が出る恐れがある。

<行動する用意>
ECBは動向を注意深く監視しており、すべての利用可能な手段を検討する用意がある。
われわれは高水準の金融緩和を維持し、必要に応じ一段の断固とした行動をとっていく強い決意がある。

<ユーロ圏の回復>
ECBの従来見通しに沿い、ユーロ圏経済の緩やかな回復が続いている。

<インフレ期待>
ユーロ圏における基調的な物価圧力は引き続き弱く、金融と信用のダイナミクスも落ち着いている。ユーロ圏の中長期的なインフレ期待は、インフレ率を2%弱に維持するとのECBの目標に沿って、引き続きしっかりと抑制されている。

<フォワードガイダンスを確認>
フォワードガイダンスを強く再確認する。主要政策金利が長期間にわたり、現行水準、もしくはそれを下回る水準にとどまることを引き続き予想している。

ユーロドル
20時までは1.3530近辺でヨコヨコだったが、発表時間が近づくにつれて徐々に下落し、発表後も下落して22:30には1.3482まで落下したが、そこから急上昇して23:10には1.3618まで136pips上げました。
その後は、1.3590近辺まで押してヨコヨコでNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足 (チャートは2/7 8:00時点)
  

 

ユーロ円
ユーロ円はユーロドル上昇とドル円の上昇の相乗効果で大幅上昇となりました。
20時までは137.20近辺を上下していましたが、発表時間が近づくにつれて徐々に下落し、発表後も下落して22:30には136.76まで落下しましたが、そこから急上昇して00:00には138.82まで206pips上げました。
その後は、138.50-138.80のレンジで動き、138.76でNYクローズとなりました。

左:ユロ-円:5分足 右:ユロ-円:1時間足 (チャートは2/7 8:00時点)
  

 

ドル円

ドル円は101.35-101.55で上下していましたが、22:50に101.23まで下落した後で急速に上昇して00:00には101.99まで上げました。
その後101.90近辺でヨコヨコとなっていましたが、NY株堅調でリスクオンムードも手伝い4:00から一段高となって4:30には102.16まで上昇し、102.10でNYクローズとなりました。

左:ドル-円:5分足 右:ドル-円:1時間足 (チャートは2/7 8:00時点)
  

 

米株
左:DOW-5分足 右:NASDAQ-5分足
  

 

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