FOMC直後のドルの動き(2019年9月19日)

2019年9月19日

 FOMCでは市場の予想通りFF金利の誘導目標を0.25%引き下げて1.75-2.00%にするとし、メンバーの政策金利見通しでは2019年と20年は追加利下げを見込んでいないことが明らかになったものの、17人のメンバーの内7人は年内にあと1回の利下げが適切との見方を示し、今後の追加緩和の必要性を巡っては当局者の間で意見が割れた内容でした。
パウエルFRB議長会見では今回の利下げについて「米景気見通しを支え、リスクへの保険となる」「経済が弱まれば、さらなる連続利下げが必要になる可能性もある」と述べ、加えて「今後の政策方針は経済の進展次第」「不透明性が存在し、予想より早くバランスシートを拡大する可能性も」「我々が十分だと考えた時点で利下げを停止する」とも述べ、ドル買いの流れが続いたままNYクローズを迎えました。

 

結果
2.25-2.50%から1.75-2.00%へ0.25%の引き下げ

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2019年9月19日)の記事に載せています。
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ドル円(チャートは6:00時点)
・昨夜のドル円は欧州時間から108.20近辺での小動きが続き03:00のFOMC声明の時は108.11でした。
声明文で市場の予想通りFF金利の誘導目標を0.25%引き下げて1.75-2.00%にすると発表し、更にメンバーの政策金利見通しでは2019年と20年は追加利下げを見込んでいないことが明らかになったことで追加緩和期待の後退と共に米長期金利が上昇したため03:15に108.37まで上昇しました。
03:30からのパウエルFRB議長会見で、今回の利下げについて「米景気見通しを支え、リスクへの保険となる」と説明し、「経済が弱まれば、さらなる連続利下げが必要になる可能性もある」と述べたことで下落していたNY株が反転上昇したこともあり上昇基調が続いて05:30に108.47まで上昇し、108.46でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは6:00時点)
・欧州時間は1.1060近辺での小動きが続き、03:00のFOMC声明の時は1.1061でした。
発表後から下げ出して03:45には1.1013まで下落し、その後1.1020-45で上下し、1.1027でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・欧州時間からジリジリと低下して02:00に1.747%まで下落しましたが、3:00の政策金利の発表直後に反転して上げ出して1.800%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  27,147.08(+36.28)
NASDAQ  8,177.39(-8.62)
・FOMC声明で市場の予想通り0.25%の利下げを発表し、「景気拡大持続のため適切に行動する」として追加利下げも示唆したこと、また会合参加者17人の今後の金利見通しの中央値が年内の利下げ打ち止めを示したことでダウは一時211ドル安まで下げ幅を拡大しました。
しかしパウエル議長会見で景気が一段と悪化すれば積極的に利下げに踏み切る考えを表明したことで上昇に転じてダウはプラテンして$36高、ナスは小幅安の0.11%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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