米雇用統計発表後のドルの動き(2025年3月8日)

 

 

2025年3月8日

 2月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の16.0万人増を下回る15.1万人増、失業率は予想の4.0%から悪化した4.1%、平均時給は前月比は予想と一致、前年同月比は予想を下回る結果でした。

・ドル円は雇用統計発表直後に147.58から147.96まで上昇しましたが、すぐに反転して下げ出して23:30には146.94まで下落しました。
NYタイムにに入ると戻して00:50に147.72まで上昇しましたが、トランプ米大統領が「カナダに対して早ければ今日、もしくは月曜日に相互関税を発動する」と表明したことで再び下げ出して02:10には146.95まで下落しました。
しかしパウエルFRB議長講演で「金利調整を急ぐ必要はない」「トランプ政権の政策とその経済的影響に関する不確実性は依然として高い」「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は好調」などと述べたことでNY株が上昇に転じ、また米10年債利回りも上昇したことでドル円も上げ出して04:30には148.20まで上昇し、148.02でNYクローズとなりました。

・ユーロドルは雇用統計発表直後に1.0858から1.0888まで上昇した後は1.0830-86での上下が続き、1.0836でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは低調な2月米雇用統計を受けて債券が買われて利回りは低下しましたが、NY時間の午後になるとNY株の上昇に合わせて債券が売られて利回りは上昇し、4.304%でNYクローズとなりました。

・NY株は雇用統計の低調な結果を受けて成長鈍化懸念が高まったことやトランプ米大統領が「カナダに対して早ければ今日、もしくは月曜日に相互関税を発動する」と表明したことで売りが広がりましたが、パウエルFRB議長講演で「金利調整を急ぐ必要はない」「トランプ政権の政策とその経済的影響に関する不確実性は依然として高い」「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は好調」などと述べたことで先行きの景気への安心感が広がって買い戻され、ダウは$222高、ナスも0.70%高で引けました。

結果
22:30 2月非農業部門雇用者数 予想:+16.0万人 結果:+15.1万人 (前回:+14.3万人 修正値:+12.5万人)
22:30 2月失業率 予想:4.0% 結果:4.1% (前回:4.0%)
22:30 2月平均時給 (前月比) 予想:+0.3% 結果:+0.3% (前回:+0.5% 修正値:+0.4%)
22:30 2月平均時給 (前年同月比) 予想:+4.1% 結果:+4.0% (前回:+4.1% 修正値:+3.9%)

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤は147.20-80で上下し、22:30の雇用統計の時は147.58でした。発表直後に147.58から147.96まで上昇しましたが、すぐに反転して下げ出して23:30には146.94まで下落しました。
NYタイムにに入ると戻して00:50に147.72まで上昇しましたが、トランプ米大統領が「カナダに対して早ければ今日、もしくは月曜日に相互関税を発動する」と表明したことで再び下げ出して02:10には146.95まで下落しました。
しかしパウエルFRB議長講演で「金利調整を急ぐ必要はない」「トランプ政権の政策とその経済的影響に関する不確実性は依然として高い」「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は好調」などと述べたことでNY株が上昇に転じ、また米10年債利回りも上昇したことでドル円も上げ出して04:30には148.20まで上昇し、148.02でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

ユーロドル(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤はドイツの財政拡張方針を好感したユーロ買いで17:00の1.0829から18:10には1.0871まで上昇し、22:30は1.0858でした。
発表直後に1.0858から1.0888まで上昇した後は1.0830-86での上下が続き、1.0836でNYクローズとなりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・低調な2月米雇用統計を受けて債券が買われて利回りは低下しましたが、NY時間の午後になるとNY株の上昇に合わせて債券が売られて利回りは上昇し、4.304%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足
 

 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   42,801.72(+222.64)
NASDAQ   18,196.22(+126.96)
・昨日のNY株は雇用統計の低調な結果を受けて成長鈍化懸念が高まったことやトランプ米大統領が「カナダに対して早ければ今日、もしくは月曜日に相互関税を発動する」と表明したことで売りが広がりました。
しかしパウエルFRB議長講演で「金利調整を急ぐ必要はない」「トランプ政権の政策とその経済的影響に関する不確実性は依然として高い」「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は好調」などと述べたことで先行きの景気への安心感が広がって買い戻され、ダウは$222高、ナスも0.70%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

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